• 投稿カテゴリー:AMR関連情報
  • Reading time:0 mins read

労働時間の上限が設けられると、一見良い改革のように思われますが、実際にはなぜ多くの問題が生じるのでしょうか。2024年問題において、ドライバーの拘束時間がどのように変わるのか、詳細を検証してみましょう。

具体的な例として、1か月の拘束時間を考えてみます。年間の時間外労働の上限である960時間は、月平均で約80時間に相当します。しかし、新しい法律では1か月の上限に関しては具体的な規定がありません。つまり、ある月には100時間の時間外労働があっても、他の月で削減すれば、年間960時間を超えなければ問題がないという仕組みになっています。

これを踏まえ、ドライバーの1か月の拘束時間を以下の条件に適用してみましょう。

1か月の労働日数:4.3週(22日勤務)

1日の休憩時間:1時間

時間外労働:80時間

この場合、法定労働時間は週40時間×4.3週で合計「172時間」となります。時間外労働は、上限の960時間を12か月で分割した結果、「80時間」となります。休憩時間は1日1時間×22日で「22時間」となります。これらを合計すると、ドライバーの1か月の拘束時間は「274時間」となります。

つまり、2024年4月以降、ドライバーは1か月の拘束時間を、休憩時間も含めて「274時間以内」に収める必要があります。これは、従来の状況と比較しても明らかに短縮されていることになります。